対談

第3回「外装インスペクションの重要性」

せっかく建てた家が、欠陥住宅だったら――。
この誰にでも起こり得る非常事態に対し、一般の消費者はあまりにも無力。そのため近年注目を浴びているのが、建築検査=インスペクションだ。
建築検査はどのようなことをしてくれるのか、欠陥住宅はなぜ生まれ続けるのか。
外装インスペクションを請け負うプロタイムズ総研代表取締役・大友健右と、建築検査で活躍してきた建築ジャーナリスト・岩山健一が縦横無尽に語り合った。

公正な目で建物を見てもらうには

大友欠陥の原因は施工の知識不足にあるというお話がありましたが、一般の人が「この人は知らない」ということを見抜くことはできるのでしょうか。

岩山なかなか難しいですね。年配の一級建築士が「これはこうだ」と言えば、それなりに迫力・貫禄がありますから、みんな言うことに納得します。みんな信用してしまうのです。ところが後で私が見てみると「何をやっているんだ」となることが結構ある。勢いに負けてしまうと言いますか。建築士も色々です。中には自分が経験してきた範囲でしか物事を判断できない人もいる。だから自分がそれを苦手なんだ、わかっていないんだ、ということがわかっていないんです。
裁判で調停員に文句を言わなければならないこともあります。サッシのネイルフィン(※)という部品を知らなかったりする。ネイルフィンは実務家にとっては常識で、それを知らなければ防水の仕組みもわからない。そんな人が調停員をやっているんです。防水に関する裁判でしたけど、私達が関わっていなかったらどうなっていたことか。そんなこともありますから、素人が判断することはなかなか難しい。
それから、建築士や大工に話を聞くと、10人が10人とも違うことを言うことがある。特に職人。信用できる話を聞くには、あまり業界とつながっていない検査会社などに依頼するしかないでしょうね。

※ネイルフィン:窓枠の周りについている薄い板で壁に止めるための釘の穴などがあらかじめついている。

大友健右と岩山健一氏

大友そこが消費者から見えにくくなっている問題もあります。完全な第三者機関なのか、施工会社寄りなのか、実は分類、格付けがないのです。 先生は屋根や外壁に関する検査依頼を受けることもありますか。

岩山きっかけになる場合はあります。外壁にひび割れが多い、あるいは水が入るけど、原因は何なんだろうか、と。窓から水が入るなら、大抵はサッシの付け方が悪い。 万全な施工をするために大事なのは、普通はどうするのか、どんな材料を使うのかということを熟知することです。

大友こういう施工をすれば大丈夫ですよ、というあるべき姿と自分の仕事を比較するということですか。

岩山そうです。そういうことによって不良がわかる。

ますます必要になるインスペクション

大友外装インスペクションでは塗り替えをしたいとか屋根を見てほしいという動機で依頼される方も多いです。

岩山ある会社に頼んで塗り替えをしたら、雨漏りが始まった。それを診てもらっている所のビデオ映像が持ち込まれたのですが、プロタイムズ総研のビデオでした(笑)。原因はコロニアルの屋根を塗装で固めたこと。隙間を縁切り(※)していなかったから、水が溜まったのです。プロタイムズ総研では適切に対処していましたね。

※縁切り:コロニアルの屋根を塗装した際に、屋根材の重なり部分が塗料で埋まってしまった箇所を金属製のヘラなどで断ち切ること。これをやらないと雨漏りの原因になる。

大友これも知らないからやってしまうんですかねえ。

岩山「塗ればお金がもらえる」と単純に思っているんでしょう。ペンキを塗る専門家なんだよね。屋根を診る専門家ではない。

大友家のことは何も知らなくて、塗る技能だけでやっている。

岩山すぐに雨が降っても不良施工はわかりませんよね。何度か雨が降らないと不具合は表面化しない。

大友弊社の職人はみんな意欲的なんですが、業界にはそうではない文化の人もいますから、こちらで管理しないと難しいんですよね。

岩山健一氏

岩山「10年保証します」と言ってお客様を囲い込んでおいて、結果として水漏れを引き起こすこともありますからね。行って見てみると、塗装で固めちゃっている。

大友下請け、孫請けがやっていますからね。ハウスメーカーの発注する金額では、まともな施工ができないこともあります。 最近は塗料メーカーの問題も目立ちます。ここでは詳しく述べませんが、塗料メーカーのお客さんは消費者ではなくて、施工会社なんですね。だから作業性ばかり重視する。塗料の性能に期待できないと、屋根も塗り替えより葺き替えた方がいい、という結論になります。そのせいか、葺き替え案件が増えています。

岩山性能より作業性が重視されるわけですね。でも、プロタイムズ総研も施工会社でしょう。しがらみなどで苦労するのではありませんか。

大友弊社は元請けとして顧客と直接契約しているんです。顧客とダイレクトにつながっていますから、下請けのように施工会社に気を使う必要がありません。同時に、余計なマージンも発生しないので、外装インスペクションで問題を見つけても、考え得る最高の施工ができるのです。

岩山なるほど、逆に言えば、顧客しか見ていないからこそ“ガチ”の外装インスペクションができるわけですね。

大友今回は色々な案件があることがわかり、大変勉強になりました。先生は建築検査、私達は外装インスペクションと、ジャンルは違いますが、欠陥住宅に立ち向かうという点では同じ方向を向いています。これから私達もますます勉強してお客様が安心できるインスペクションを目指していきますので、お互いに頑張っていきましょう!

岩山はい、また何かあればいつでも呼んでください。

大友本日はありがとうございました。

大友健右と岩山健一氏
対談者:岩山 健一氏(一級建築士・建築ジャーナリスト)
岩山 健一氏
1956年生まれ。株式会社日本建築検査研究所代表取締役。一級建築士、建築ジャーナリスト。 欠陥住宅問題をいち早く正面から捉え、消費者側の代弁者として現在まで数多くの紛争解決に携わり、その件数はゆうに2000件を超える。テレビ各社報道番組や特別番組、ラジオ等にも出演し2005年からはTBS「今日発プラス」のレギュラーコメンテーター、テレビ東京「完成ドリームハウス」の監修、2007年からはテレビ朝日「スーパーモーニング」欠陥住宅コーナーなども務める。雑誌プレジデント、新聞の連載記事「自分の家は自分で守る」の執筆や、欠陥住宅裁判鑑定人としても活躍。著書にロングセラー「欠陥住宅をつかまない155の知恵」「欠陥住宅に負けない本」「偽装建築国家」などがある。
「本当の外装リフォーム」に出合う本
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