オフホワイト|“純白ではない白”というカテゴリー
オフホワイト(off-white)とは、わずかに灰色または黄色がかった白のこと。一見すると白に見えるけど、よく見ると純白でない白のことを言います。色系統は白。最近では不倫報道された芸能人が直撃取材に「オフホワイト」と答えたことで話題になりましたが、ではどんな色なのかと問われると意外と答えづらい色なのではないでしょうか。
オフホワイトはわずかに色味を感じる白、何かが混じっている白のことなので、実際には「オフホワイトに該当する色」がいくつか存在します。例えば有田焼などに見られる「白磁」もその一つです。塗料にも「オフホワイト」という色はありますが、あくまで「オフホワイトに近い色」を指しており、中でも黄色系統のオフホワイトはアイボリーホワイトと呼ばれます。南欧風の室内壁面やタイルの吹き付け塗装、土壁調の壁面、木目調サイディング外壁など、洋風でモダンな仕上げを好む方にお勧めの色だと言います。
オフホワイトに分類されるであろう色にはもう一つ、灰白色(かいはくしょく、はいはくしょく)があります。これはわずかに灰色みのある白のことです。『色の名前辞典』(福田邦夫著、主婦の友社)によれば、「定義どおりの理想的な白や黒という色は存在しない。あらゆる波長の入射光を100%反射する純白の物体がない以上、白と灰色をどこで区別するかというのも相対的に決めるほかはない」。逆に言えば、白から灰色の間にある様々な色はいかようにも区別できるのでしょうが、わずかな色の差異も厳密に見逃さない文化がなければ、白か灰色の一語で片付けられてしまうのかもしれません。
オフホワイトはファッションの世界では重宝される色として認知されており、ファッションブランドの名前にもなっています。個々人に似合う色を診断するパーソナルカラー診断でも、オフホワイトはよく紹介される色です。
そもそも白は光をよく反射するので、衣服に用いれば顔色を明るくしてくれる色です。しかし、実際には純白、オフホワイト、クリーム、アイボリーなど、「白」も様々。人によって似合う白、似合わない白があります。純白を着ると顔色が青ざめて見える人もいるのです。パーソナルカラーでは人を春夏秋冬の4タイプに分けますが、オフホワイトは主に夏タイプの人に似合うと言われます。黒やブラウン系の瞳、ベージュ系の肌を持つ夏タイプには、純白より少し柔らかいオフホワイトが合うと考えられるのです。
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