雨漏りとコーキング・シーリング

シーリング材は魔法の杖?

目地を埋めたりする作業にはコーキングとシーリングという2つの呼び方がありますが、塗装工事に関しては同じ内容の工事と考えて差し支えありません。しかし、シーリングという呼び方の方が一般的になっているため、この文章ではシーリングに統一します。

雨漏りの記事などを見ていると、よくシーリングの記述が出て来ます。「シーリング材があれば簡単な雨漏りなら修理できます」という内容も多いですね。そのこと自体は間違いではないのですが、「雨漏りが起きたらシーリング材」という認識でいると、思いがけない失敗をすることがあります。

まず、シーリングは1~2年しか持たない場合があることを知っておきましょう。その意味では、シーリング補修は雨漏り修理ではなく、応急処置の範疇であると言えます。

シーリング材は最前線で建物を守る「一次防水」に分類されますが、きちんと施工されたシーリング材でも、だいたい5~6年で耐用年数の限界を迎えます。そのため、一次防水が劣化しても雨漏りしないように、その下には「二次防水」が施されているのです。別な言い方をすれば、シーリング材が破れてしまっても建物はすぐに雨漏りすることはありません。

もし、シーリング材が破れてすぐに雨漏りする家があるとすれば、二次防水レベルに不具合が生じているということです。例えば、窓から雨が浸入するからと言って、窓周りのシーリング材を打ち替えることがありますが、多くの場合は間違った対処となります。最近の外壁はサイディング(一次防水)が多いのですが、その下には通気層と呼ばれる空間があり、さらに透湿・防水シート(二次防水)が張ってあります。つまり、透湿・防水シートが破れなければ浸水は起こらないのです。シーリング補修をする前に二次防水を修理しなければ、根本的な解決はできないことになります。

最後に、前回の「雨漏り修理とDIY」の屋根修理でなぜシーリング材が登場しなかったのかをご説明しておきます。瓦がずれるのを止めるために瓦の重ね部分にシーリング材を注入する。実はこれ、絶対にやってはならないことなのです。瓦屋根は、瓦の裏側に水が浸入してもすぐに排出する(流れ出る)仕組みになっています。重ね部分の隙間は振動を受けた時に力を逃がす役割も持っています。その隙間をシーリング材で埋めてしまったら、雨水の出口がなくなってしまうだけでなく、瓦の裏に水が溜まってしまい、余計に雨漏りしやすくなります。もし、シーリング材を注入してくれる業者がいても、絶対に依頼してはいけません。構造を知っている瓦屋さんなら、絶対にしない行為です。

[執筆者]池上政之(プロタイムズ総研現場革命部)
池上政之
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