雨漏りとデザイン「リスク回避設計」「リスク対応設計」

設計図

どうしても「そのデザイン」が必須な場合に対応する

設計する側が「このデザインは雨漏りしちゃうんじゃないかな…」と思っても、顧客が望むので仕方なく採用する、といったケースがあるようです。近年、個性的なマイホームを手に入れたいということで独特な装飾を施した住宅がよく見られますが、雨仕舞いの観点からは好ましくないことも。いわゆるデザイナー住宅では、2007年以降、屋根からより外壁側面からの雨漏りが5倍近く増えており、その原因の1つとして軒や庇の出が少ないことが考えられると言います(サイト「雨漏り110番グループ」雨漏り原因箇所より)。

最近では「リスク回避設計」と「リスク対応設計」という考え方が専門家の間で広がっています。建て主の側もこれらの考え方を理解しておくとより冷静な判断ができるようになり、優れたデザインだけでなく機能性も高い住宅を手に入れることができるでしょう。

①リスク回避設計

経験上、雨漏りリスクが高いことが明らかな設計というのはわかっているはず。材料の性能が向上したり、施工精度の高さに信頼が置けるとしても、過度に依存してしまえば雨漏りの危険性をはらんだ設計になってしまいます。リスク回避設計とは、明らかにリスクが高い設計を控えることを言います。

  • 軒の出を確保する、陸屋根やパラペットは避ける、露よけ庇を設ける
  • 屋根に谷、片流れ、壁止まり軒を作らない
  • 緩勾配や逆勾配を避ける
  • 曲面の壁や一体バルコニーの採用は避ける等々

②リスク対応設計

それでも顧客の要望が強かったり、法規上制限がある場合などは、雨漏りリスクを承知の上で設計するしかありません。そのような場合は、リスクの所在と大きさを明確に把握してどのような設計上の配慮をすれば良いかを明確にしておく。これをリスク対応設計と呼びます。

  • 軒や庇が短い場合は横や下から雨水が吹き込むことを想定する
  • 外壁で連続する面においてデザインを工夫する場合は雨仕舞いを考慮する
  • バルコニー周りの部材などは防水施工が複雑になることがあるので、雨水浸入の弱点になりやすい接合部分などに注意する
  • 外壁で異なる材料を使用する場合は雨仕舞いを誤りやすいことを自覚しておく等々

言い換えれば、リスク回避設計で基本を押さえ、リスク対応設計で納まりなどを考えておく。両方を考慮しておけば、雨漏りリスクを軽減することができます。もちろん施工方法や採用する材料などにも配慮することが必要です。
(参考:日経BP社『雨漏りトラブル完全解決』危ないデザインのリスクとは)

[執筆者]池上政之(プロタイムズ総研現場革命部)
池上政之
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